長らく開いていなかったYahoo!地図を久しぶりに開くと、単なる地図ではなくなっていた。
2017年4月の大幅リニューアル以降、ほぼ毎月機能改善を繰り返しているようです。
マップではGoogleマップが圧倒的でしたが、Yahoo!地図を大幅改善し新たにYahoo!マップとして生まれ変わったあと、果たして勢力図はかわるのでしょうか。
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崖っぷちのYahoo!地図
「地図アプリといえば、グーグルマップ」ほとんどの人が口を揃えて言うこの時代、ヤフー地図はもはや見る影もなし。ヤフー地図の検索数は年々低下の傾向を辿っていました。もはや消えるのみかと誰もが思っていたころ、ヤフー地図のジャイアントキリングは始まりました。
「ヤフー地図」「Yahoo地図」「グーグルマップ」の検索数推移
地図アプリとしての自分を見直す
「地図アプリとは何か」
ヤフー地図は自らにこう問いかけたのです。自らを再定義することにより、まだ見ぬユーザーに新しい価値を提供することはできないか。
そして、一つの衝撃の事実にたどり着きました。
「みんな地図アプリは月に数回程度しか使わない」
衝撃の事実でしたが、実際のところ1,300万ダウンロード(※1)を突破しているヤフー地図もアクティブユーザーは他のSNSアプリなどに比べ圧倒的に低かったのです。つまり仮に日本人全員がダウンロードしても結局あまり使ってもらえないのが地図アプリなのです。
ここでヤフー地図のとある社員が、ユーザーが月に数回しか使われないことに対してある仮説を提示します。
「目的地が決まってる場合にしか使わないから、あまり使われないのではないか。」
この一言がYahoo!地図の方向性を大きく変え、グーグルマップとは違うポジショニングを取るほうへ舵を切らせました。
お出かけ情報誌へと変貌を遂げるYahoo!マップ
決まった目的地に案内する地図アプリではただの地図アプリになってしまう。であれば、かつて書店の地図の売り場の横には必ずあったお出かけ雑誌のような立ち位置になれないか。
旅行とまでは行かなくとも、週末のデートやお出かけの行き先を決めるような、まさに「日常的」に使ってもらえるアプリの立ち位置。
幸いにもヤフー地図は「Yahoo!ロコ」や「Yahoo!ライフマガジン」などのメディアを多く持っていました。この軸足の変更はYahoo!の強みを活かしつつ、ユーザーに新たな価値を提供できるまさにヤフー地図ならではの戦略だったのです。
Yahoo!ロコ: グルメ話題度ランキングやお出かけ情報などを提供
Yahoo!ライフマガジン:グルメ、おでかけ、イベントなど、ライフスタイルなどの情報を提供する
名前を変え、再出発
お出かけ情報を提供する以上、もはやそれは地図ではない、との考えからYahoo!地図は自らをヤフーマップと名を変えたのです。マップであれば地図よりもやや広い意味で使われることが多く、今回の変更に適した名前だったのです。
そしてYahoo!地図は徹底的に自らをアップデートし、機能の改善に勤しむようになるのです。
ローンチして間もなく一年・・、ヤフーマップはじわり、とダウンロード数を伸ばしています。しかし、まだグーグルマップには遠く及んでいません。
ローンチ前の2017年3月時点で1300万ダウンロードだったヤフー地図(マップ)は2018年1月時点で1500万ダウンロード。1年間で200万ダウンロードとえば普通であれば大ヒットのアプリです。ただ、ヤフーマップの目指すところはもっと高みにあるようです。
ヤフーマップ、次の一手はどうなるのでしょうか。今から楽しみです。
次のページでは実際にヤフーマップの機能を見ていきます。
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