「この国を出よ」という衝撃的なタイトルの本に出会ったのが7年前。
今、ロンドンにいます。
この本に影響を受け、在学中に留学。帰国後は日本で就職しましたが、今度はロンドンで挑戦をしています。
そしてこの本にも書かれているように、多くの人に海外へ出てほしい、そしていつか海外で得たものを日本へ還元してほしいと考えています。
それでは、海外で働くためにどうすればいいか、僕がどのようにしてロンドンで働くことになったかをお話していきます。
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なぜロンドンで働くことができたか
僕が海外で働くことができた理由には2つあります。そしてこの2つが誰しもぶつかる海外で働くための最初の壁かと思います。
就労ビザを取得できるか
1つ目、そして最も大きな問題が就労ビザの問題です。日本人が「海外で働きたいです」といったところでその海外の企業からすると「なぜわざわざビザサポートをしてまで日本人を雇わなければいけないのか」となります。
国によって就労ビザの取得難易度は異なりますが、日本人を雇うにはそれなりの理由が必要なのです。
僕の場合、EUの配偶者ビザを持っていたのでここは大きな問題にならなかったのですが、ビザサポートを受けて就職している同僚もいました。では、その同僚はなぜビザサポートをしてもらえたのでしょうか。それが次の理由です。
必要なスキルを持っているか
日本人を雇う理由とはつまり、その国の人間では代用できないからということになります。いわゆる特殊なスキルがあるため、その日本人を会社は雇うのです。
日本語が話せることも特殊なスキルになりますが、それだけではその国に在住の日本人や日本語が話せる現地人で代替が可能です。つまり、日本語が話せることに加えて最低もうひとつは特殊スキルが必要です。
僕の場合、それがデジタルマーケティングでした。
マーケティング機能は本社に置きたいというグローバル企業やまずはデジタルのみで日本に進出したいという企業は多く、イギリスに居ながら日本マーケットのことが分かる人間やそれら企業にアドバイスをする人間は一定の需要があったのです。
他には、プログラマー、在英日系企業のサポートをする法律事務所や会計事務所、人材紹介会社にも日本人の需要はあります。逆に、駐在派遣ができる在英日系企業自体からはあまり現地日本人の需要がなく、現地での就職は難しい印象です。
自分の強み(特殊なスキル)を活かしながら働ける会社はどのような会社か、まずはイメージするところから始めてみてください。
ある程度の方向性が決まったら、次はいよいよ職探しです。
海外勤務を探せ – Wantedly
海外にある企業の求人情報となると圧倒的に情報量が減ります。その中で、少数ながらもベンチャー系の海外求人情報が載っているのがWantedlyです。
Wantedlyはすでに知っている方も多いかもしれませんが、自社のサービスを「運命のチームや仕事に出会えたり、人脈を広げ、ビジネスの情報収集に使えるビジネスSNS」と定義しています。
求人情報の傾向としてはベンチャー企業が多い傾向があります。そのせいか、「一緒に海外進出をしてみませんか」という募集記事を見かけることがあります。
例えば、Wantedlyに掲載されているSMAP ENERGY Ltd.は英国・中東・日本を舞台に、AIによる電力解析事業を提供したいエンジニアを募集しているようです。もちろんイギリス勤務です。
他にも株式会社Teledirect Japanはシンガポールで働ける人材を募集しています。
かくいう僕もWantedlyで会社を見つけ、渡英した一人です。海外で働きたい人はWantedlyをこまめにチェックしておくことをおすすめします。
海外で働きたいならアピールから – LinkedIn
LinkedInは登録してるけど、使ってないという人は多いのではないでしょうか。
もしそうであればぜひ自分の職歴やスキルをアップデートしてください。海外(アメリカやヨーロッパ)ではLinkedInは転職活動の主要なツールとなっています。そのため、リクルーターもLinkedInからめぼしい人を見つけてアプローチするのが一般的です。
職歴などをアップデートして、まずはリクルーターから声がかかる状態にしましょう。
なお、LinkedInは2016年にマイクロソフトに買収され、2017年には元Yahoo! JAPANのCMO(チーフモバイルオフィサー)村上臣さんが日本の代表取締役として就任しています。これからOutlookとの連携などで日本でもLinkedInは浸透していく可能性がありますね。
フリーランサーとして海外に住む
フリーランサーとして海外移住をしている人もいます。多くはワーキングホリデービザで移住しているようですが、中には観光ビザでも半年程度滞在できる国を転々としている人もいます。
クライアントはクラウドワークスやランサーズなどのクラウドソーシングサービスで見つけているようです。
イギリスの同様のサービスとしてはfreelancerがあります。
日本語を活かした仕事となるとほとんどが翻訳業務となります。まずは日本に居ながらにして彼らと働き、海外の人たちと働くというのはどういうものなのか、感覚を身につけるのもいい手です。また、こうした仕事をLinkedInに書いておくとリクルーターから声がかかりやすくなります。
現地の日系人材紹介会社へ登録
イギリスやアメリカなど日本人の需要がある程度ある国では日本人向けの人材紹介会社があります。
そういった会社は日本人の需要がある会社を知っていますので、条件に合えば仕事の紹介をしてもらえます。
イギリスではJAC RecruitmentやPeople Firstをよく聞きます。
まとめ
冒頭に紹介した「この国を出よ」の著者でもある大前研一さんがこんなことを言っていました。
「自分を変えるには3つしかやり方がない。1つは場所を変える。2つ目は時間の使い方を変える。そして3つ目が誰と付き合うかを変える。」
海外への転職は間違いなくあなたを変えてくれます。ただ、良くなるか悪くなるかは決断後のあなたの行動です。
いい機会に恵まれることを祈念しています。
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